2017年02月23日

[初心不可忘]白澤太アンチック体

金属活字としては『富多無可思』(青山進行堂活版製造所、1909年)所収の五號アンチック形活字(グレーで覆った文字をのぞく)が近いのですが、これには依らず、欧字書体のスラブセリフ体にあわせて、より現代的に解釈することにしました。『活字と機械』所収の五号明朝活字見本および五号ゴチック活字見本を参考にして書体見本12字を制作しました。

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●青山進行堂五號アンチック形活字見本
『富多無可思』(青山進行堂活版製造所、1909年)より
※わかりやすくするために画像を加工しています。


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●2003年の年賀状(現在の白澤太アンチック体のもとになりました)
※写真内の文章にミスがありました。『富多無可思』です。


下書き(書体見本)

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フィルム原字(書体見本)

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2017年03月23日

白澤書体で写植文字盤をつくろう(三)

簡易文字盤「四葉」をもちいて写真植字用の文字盤をつくるというプロジェクト。書体見本の字種も、説明のためのサンプルとして文字盤にしておくことにした。

ネガフィルム作成
本来は原版(ボディサイズ12.75mm、15mmピッチ)にしてから文字盤用ネガフィルムを作成するのだが、今回は精度の問題から原字(ボディサイズ48mm)からダイレクトに文字盤用(ボディサイズ4.25mm、5mmピッチ)に縮小して、ネガフィルムに起こした。ネガフィルムの作成は、株式会社真映社に協力していただいた。

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簡易文字盤「四葉」に貼り込み
簡易文字盤「四葉」の裏から、ネガフィルムをずれないように注意しながらセロテープで貼り込んだ。簡易文字盤「四葉」は、株式会社文字道に提供していただいた。

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白澤書体文字盤の完成
簡易文字盤「四葉」を使用した「白澤中明朝体」「白澤太ゴシック体」「白澤太アンチック体」の集合文字盤の完成である。

hakutaku03-03.jpg

とりあえず白澤書体文字盤までは完成した。最終的には、この文字盤を写真植字機にセットして、テスト印字してみたいと思っている。
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