場所: 新宿区榎町地域センター 小会議室
内容: 初号活字をつくろう! 「貘1973」制作プロジェクト
ひらがな・カタカナの制作(仕上げ)
〈ひらがな〉
予定どおり3月までに印刷まで終わらせることにした。少し厳しい日程かもしれないが、わずか12字の原字制作に1年以上かかっており、これ以上長期化することによってモチベーションが低下することを心配するからである。
今年6、7月にサンプル字種4文字でテストした方法で樹脂活字製作を行うことにした。品質に不満はあるが、費用の負担はかけられない。また今回はひらがなの原字を制作した担当者がそのまま、3Dデータまで作成することになった。
はじめての体験なので不安を感じながらのラストスパートである。
原字制作以降の工程を、金属活字製作の工程と照らし合わせながらまとめておく。
[Adobe Illustratorによるデータ作成]
制作した原字をスキャンして、Adobe Illustratorでトレースしてアウトラインデータにする。できればコンピューターは使いたくないところだが、3Dプリンターによる樹脂活字を作るためにはやむをえない。金属活字に例えれば、亜鉛凹版を作成して活字パターンを製造する工程に相当するのだと思いながら作業をすすめることにしよう。
[Autodesk 123D Design によるデータ作成]
Adobe Illustratorで作成したアウトラインデータをSVG出力し、123D Designにインポートして3次元CADデータに加工し、Export STL でSTL出力する。強引にこじつければ、ベントン型活字母型彫刻機により、活字パターンからの活字母型の彫刻に相当する作業にあたる。
[3Dプリンターによる樹脂活字制作]
自分の手で設計、データ化した3次元CADデータ(自分の手で設計・彫刻した活字母型ではなく)を使っての樹脂活字製作(活字鋳造ではなく)である。もちろん何本でも製作できるが、費用の関係でとりあえず1本のみ製作する。
※ひらがな48字の樹脂活字および印刷物は、3月中旬に開催する typeKIDS Exhibition Spring 2015 で展示する予定です。
〈カタカナ〉
3月までには目処がたたないので、止むを得ず先送りすることにした。
漢字書体の制作(下書き)
漢字書体も、ひとり12字ずつ分担して下書きを進めているが、こちらは自宅でも作業してきているので順調に進んでいる。それぞれのメンバーが下書きしたものにアドバイスしていると、順番待ちの状況になってしまい、写真を撮る余裕がなかった。
欧字書体の制作(予定)
欧字書体は、和字書体を担当しているメンバーが2015年4月から担当する予定である。分担を決めておいた。