2023年09月15日

[追想3]タイポグラフィ・アカデミー(1999年−2000年)

「タイポグラフィ・アカデミー」(1999年−2000年)は全6回(12講演)が開催されました。第1回(3月19日)は私がコーディネーターを務めました。テーマ1は「タイプフェイス・デザイン」で、タイプバンク(当時)の高田裕美さんに講師をお願いしました。テーマ2は「フォント・エンジニアリング」で、フォントワークス(当時)の内田富久さんに講師をお願いしました。
「タイポグラフィ・アカデミー」も、「タイポグラフィ・シンポジウム」と同じように、講演を録音して文字起こしまでしていたのですが、予算の関係もあって小冊子を作ることができませんでした。私の手元には、高田裕美さんの講演「タイプフェイス〜選択と評価」のレジュメだけが残っています。丁寧に作成されており、資料としても貴重なものです。

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第2回〜第6回も、コーディネーターを工藤強勝さん、中島安貴輝さん、小宮山博史さん、太田徹也さんにお願いし、「編集」「組版」「校正」「エディトリアル・デザイン」「印刷」「製紙」など10のテーマで、それぞれの専門の方に講演していただきました。なかでも、私が(個人的に)印象に残っているのは、「組版」の逆井克己さんと「校正」の境田稔信さんの講演です。
テーマが地味だったので、日本タイポグラフィ協会の会員の中では評価が低かったのですが、私としては貴重な経験だったと今でも思っています。この12講演をまとめて書籍化したら、タイポグラフィのいい教科書になったのではないか、と今でも思っています。
posted by 今田欣一 at 08:21| 活字書体打ち明け話・3 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする