「タイポグラフィ・アカデミー」も、「タイポグラフィ・シンポジウム」と同じように、講演を録音して文字起こしまでしていたのですが、予算の関係もあって小冊子を作ることができませんでした。私の手元には、高田裕美さんの講演「タイプフェイス〜選択と評価」のレジュメだけが残っています。丁寧に作成されており、資料としても貴重なものです。
第2回〜第6回も、コーディネーターを工藤強勝さん、中島安貴輝さん、小宮山博史さん、太田徹也さんにお願いし、「編集」「組版」「校正」「エディトリアル・デザイン」「印刷」「製紙」など10のテーマで、それぞれの専門の方に講演していただきました。なかでも、私が(個人的に)印象に残っているのは、「組版」の逆井克己さんと「校正」の境田稔信さんの講演です。
テーマが地味だったので、日本タイポグラフィ協会の会員の中では評価が低かったのですが、私としては貴重な経験だったと今でも思っています。この12講演をまとめて書籍化したら、タイポグラフィのいい教科書になったのではないか、と今でも思っています。