2023年09月04日

[追想2]大阪地裁にて〜ある裁判の思い出(1995年)

その昔、とある裁判がありましてね。大阪地裁に2、3回傍聴に行きましたかね。そう、1995年、阪神淡路大地震の後でした。中村征宏さん、小塚昌彦さんの証人喚問があったりして、傍聴者としてはドラマみたいで面白かったですよ。
私もほんの少しだけ手伝っていましてね。銀座の弁護士事務所にも足を運びましたし、書類作りにも協力していました。私の署名のある文書もあるはずですよ。書いたのは弁護士さんですけどね。いちばん面白かったのは訴訟に至るまでの経緯なんですよね。
そんなこんなで、大阪地裁の判決まではいなかったので、その後のことは知らないんですけどね。この裁判の結果については、勝った、負けたというだけの情報が一人歩きしていますけど、本当のところは判決文をしっかり読んだ方がいいと思うんですよね。(談)

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布施常務に聞いた話では、当初、顧問弁護士は「勝つは難しい」と言っていたようです。それでも訴訟に踏み切ったのは、「原告、被告ともに、著作権法で保護されるべきだと主張している。棄却になったとしても、著作権法で保護されるという判例が欲しい」ということだったそうです。
しかしながら、布施常務の読みは全く外れてしまいました。写研も、モリサワも、裁判となると負けたくはなかったのです。それが結果的に、著作権法では保護されないという判決に繋がったのかもしれません。
私個人としては、最高裁判決を受け入れています。
posted by 今田欣一 at 08:58| 活字書体打ち明け話・2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする