2023年06月08日

[余聞3]2002年の制作資料ファイルから

2002年に和字書体の制作を担当した「花胡蝶」「花蓮華」「花牡丹」(当初はRA宋朝体、RA楷書体、RA隷書体と呼んでいた)の制作過程の出力物などをまとめたファイルが残されていました。当時はFAXでやり取りをしていたのですね。
宋朝体「花胡蝶」および楷書体「花蓮華」、隷書体「花牡丹」は、リョービ「伝統書体シリーズ」としてリリースされました。ファミリーも含むと全部で7書体です。それらの制作過程がわかる資料として貴重だと思います。

HOI-3-3.jpg

RA宋朝体L、M、B
全数印字テスト(16Q、24Q)
文章組テスト(16Q、20Q) ※『銀河鉄道の夜』より
全文字全組み合わせテスト(17Q)
修整用チェックシート

RA楷書体L、M、B
全数印字テスト(16Q、24Q)
文章組テスト(16Q、20Q) ※『銀河鉄道の夜』より
全文字全組み合わせテスト(17Q)
修整用チェックシート

RA隷書体D
全数印字テスト(16Q、24Q)
文章組テスト(16Q、20Q) ※『銀河鉄道の夜』より
全文字全組み合わせテスト(17Q)
修整用チェックシート

※RA宋朝体Lbのbは修整回数を表す。b=2回目、c=3回目、d=4回目、……。


私の勝手な思いではありますが、かつてできなかった「紅蘭グランドファミリー」のリベンジを、この「伝統書体シリーズ」で果たせたと思っています。そして私の40代の代表作となったのです。
posted by 今田欣一 at 09:13| 活字書体打ち明け話・3 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする