場所: 中野ブロードウェイ
“「あッ!3Dプリンター屋だッ!!」東京メイカー×ストーンスープ”
内容: 初号活字をつくろう! 「貘1973」制作プロジェクト
今回参加したのは、typeKIDSのメンバー11人。中野ブロードウェイB1にある “「あッ!3Dプリンター屋だッ!!」東京メイカー×ストーンスープ”という、長い名前のお店だ。2014年2月3日にオープンしたばかりなので、案内板にも表示されていない。迷いながら、やっとたどりついた。
◎これがパーソナル3Dプリンターだ!
サンプル4文字(季節外れの「謹賀新年」)の3Dデータ(STLデータ)は用意していた。Illustrator CC で平面形状を作って SVGで出力し、Autodesk 123D DesignでImport、平面を3D化して組み合わせ、STLを Exportという手順を踏んでいる。
使用する出力機は、産業用ではなく、低価格なパーソナル3Dプリンター。東京メイカーでは、パーソナル3Dプリンターに力を入れている。typeKIDSとしても、多くの字種を作りたいので高額になると困る。できるだけリーズナブルにしたいところだった。
素材は、ABS樹脂。アクリロニトリル、ブタジエン、スチレンを重合させてつくられる樹脂だそうだ。色は鉛活字に近いシルバーを選んだ。
◎3Dプリンターが動き出した!
「年」のデータが2つ入って「賀」のデータがない!……という小さなトラブルはあったが、なんとか出力できる状態になった。わくわくしながら、パーソナル3Dプリンターが動きだすのを待った。
パーソナル3Dプリンターが動きだした。4文字同時に、下から樹脂活字のかたちに積み上げられていく。場所が狭いので、メンバーがその様子を代わる代わる見守る。遠目に見ていると、きれいにできているように思えた。
◎ところが……
樹脂活字4文字が完成した。熱がさめるのを待つ時間がもどかしい。やっと手に取ってみると、残念なことに画質はガタガタ、表面は凹凸ではないか……。ノズルのピッチと線幅の干渉で、面が部分的に抜けてしまっている。
パーソナル3Dプリンターの限界が見えてしまったが、逆に可能性もわかってきた。課題を残して次回へつづく……といったところだ。今後も試行錯誤を繰り返しながら、オリジナルの樹脂活字を製作したい。
途中で、裏文字にならないといけないのに表文字になっている……といったトラブルがあり、結局2時間かかってしまったが、実質1時間で出力できるということがわかった。機械使用料・材料費込みで1時間980円なので、1字あたりにすると240円ということになる。
◎印刷体験会へ
課題の残った第1回目の試作だったが、ちゃんと印刷してみたいねという声がメンバーからあがった。ということで、印刷体験会を実施することで調整中である。
※この樹脂活字試作品は、下書き、紙原字とともに、moji moji party No.7 の会場にて展示いたします。