2013年08月08日

[書写]1980年代の通教生活

 通信教育が好きだということではないのですけどね。会社で推奨しているものも含めて、趣味、語学、自己啓発など、いろいろな分野で受講したものです。私にとっていちばん思い出深いのは、日本書道教育学会の4講座と、日本カリグラフィー協会CLAの1講座でしたね。
 まず日本書道教育学会の「ペン習字教育講座」(1981年9月30日修了)を受講しました。毛筆は好きではなかったのですが、「書道基礎科講座」(1985年3月31日修了)、「書道専攻科講座」(1988年1月31日修了)とつづけて受講しましたよ。さらに同じ日本書道教育学会の「篆刻入門講座」(1989年4月30日修了)を受講しました。ま、成績はよくなかったけどさ。
 やはり欧字も……と思いましたが、日本書道教育学会にはカリグラフィーはありませんでした。そこで、1990年代に入ってから、日本カリグラフィー協会CLAの「カリグラフィー講座」も受講することにしました。これは修了しませんでしたが、得るものは少なくなかったと思っていますよ。

 活字書体設計者には、書道の素養は必要なのでしょうか。
 小学校の「書写」は国語科にふくまれています。中学校でも国語科にふくまれているのです。小学校では楷書だけだったけど、中学校では行書がくわわり、また、漢字とひらがな・カタカナの調和がもとめられています。目的や必要に応じて調和よく書くこと、読みやすく速く書くことがあげられています。つまり小学校と中学校では「書写」であって「書道」ではないのです。その目標は活字書体設計にも共通するようですね。

(ア) 文字を正しく書くこと。
(イ) 文字の形を整えて書くこと。
(ウ) 読みやすく書くこと。


 高校になると、芸術科のなかに「書道」としてふくまれます。「書道」となると、国語科の「書写」とはまったく異なる目標があげられていますね。

〔書道1〕 書道の幅広い活動を通して、書を愛好する心情を育てるとともに、感性を豊かにし、書写能力を高め、表現と鑑賞の基礎的な能力を伸ばす。
〔書道2〕 書道の創造的な諸活動を通して、書を愛好する心情を育てるとともに、感性を高め、書の文化や伝統についての理解を深め、個性豊かな表現と鑑賞の能力を伸ばす。
〔書道3〕 書道の創造的な諸活動を通して、生涯にわたり書を愛好する心情と書の文化や伝統を尊重する態度を育てるとともに、感性を磨き、個性豊かな書の能力を高める。


 したがって活字書体設計の基礎を考えるうえでは、「書道」ではなく「書写」について、さらに深めていく必要があるのではないかと。ただ通信教育では「書写」の講座はありませんでした。「書道」の講座で、「書写」を学ぶという気持ちで通信教育を受講しました。結果的には、「書道」の講座をやってよかったと思っています。
 作品制作ということにはまったく興味がなかったので、競書誌「ペンの力」や「不二」への出品はすぐにやめてしまいました。まあ、身に付かなかったことの言い訳なのですけどね。
posted by 今田欣一 at 08:53| 事始◇書写とレタリングと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年08月24日

[書写]ペン習字教育講座から

 活字書体設計のために必要なのは「書道」ではなく「習字」だと考えて、「ペン習字教育講座」に入学したのは1980年7月のことでした。
 仕事では「秀英明朝」や「かな民友明朝」と「かな民友ゴシック」、自宅では「第7回石井賞創作タイプフェイスコンテスト」への応募に向けての制作をしているころでしょうか。つまり、活字書体の復刻を仕事でやりながら、自宅では書字の基礎を学び、コンペで新しい試みにもチャレンジするという、対照的なことをしていたのですね。
 当時は、まだワードプロセッサーは一般的ではありませんでした。会社では、「企画書」や「仕様書」などもすべて手書きでした。もっとも、パーソナルコンピューターが一般的になってからも、写真植字の会社でしたので、自社書体を搭載していないパーソナルコンピューターの導入には消極的でしたね。
 「企画書」や「仕様書」を書くときには、パイロットの「デスクペン」を使っていました。ペン軸のついた万年筆です。値段も手頃で、インク・カートリッジが使えたので使い勝手がよかったのです。

 ペンの力を侮るなかれ……でした。
 「ペン習字教育講座」では、日本語の文章すなわち漢字かな交じり文の書写を学びます。当初は気軽にできるということで始めたのですが、そこには、初心者として必要なことはすべて入っていました。ちがいは、毛筆であるか、ペン(鋼筆)であるかだけです。その素材によって書写されたもののイメージは少しことなるようですが、基本は同じなのでしょう。
 動物の毛を材料にしたのが「毛筆」、黒鉛の粉末を材料にしたのが「鉛筆」、ペンは「鋼筆」です。ボールペン(圓珠筆)やフェルトペン(毡頭筆)など、筆記具には「筆」という字が使われています。毛筆もペンも記すための用具ということでは同じ「筆」なのです。

 「ペン習字教育講座」は、毛筆をのぞいた「日本語書写の総合講座」ともいえるものでした。ざっくりと、その内容を紹介しておきましょう。

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●「ペン習字教育講座」教科書 上

 上巻の内容は、ひらがな・カタカナ、漢字の基本(楷書・行書)、ローマ字について勉強し、漢字かな交じり文(縦書きと横書き)でした。 
 漢字では楷書の「孔子廟堂碑」や行書の「蘭亭叙」など、毛筆で取り上げられるような古典がペン習字の基本として掲載されています。かなでは「高野切第三種」と「粘葉本和漢朗詠集」がペン字による臨書とともに挙げられています。さらに、カタカナの臨書の手本として「三宝絵詞」が取り上げられているのには驚かされました。ローマ字は小学校の英習字レベルですが、「手書き体(マヌ・スクリプト体)」と「筆記体(スクリプト体)」の2種類がありました。
 漢字(楷書)かな交じり文と、漢字(行書)かな交じり文、それぞれの縦書きと横書きが同じくらいの割合で出てきます。漢字かな交じり文の横書きは、「書道」の講座ではあまり出てこないものです。

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●「ペン習字教育講座」教科書 下

 上巻を基礎編とすれば、下巻は応用編というべきものです。「書道」ではなく「習字」なので、実用性を重んじているようでした。
 まず、漢詩、短歌、俳句、詩を書くという課題からはじまりました。ここにいたって章法、レイアウトが加わります。ここでも古典の鑑賞として「寸松庵色紙」や「升色紙」が示されています。つづいて、手紙文、封筒、はがき、いろいろな書式で書く、ノート、日記、原稿用紙に書くという課題です。「趙子昂行書千字文」が示されるなど、ペン字といえども古典の大切さを教えてくれます。
 おまけのような感じですが、筆記具や場面のバリエーションについて。鉛筆、ボールペン(圓珠筆)やフェルトペン(毡頭筆)などを用いて、のし袋や小包の表書きなどを書くという課題や、速書きについての練習。草書の基本が簡単にあり、視写・聴写の方法も示されています。

 受講期間は12ヶ月でした。課題も12回提出しました。12回の課題を提出し、 課題作品は添削指導され、講評と評点がつけられました。評点は100点法によって採点されましたが、まずまずといったところだったでしょうか(自分にあまい)。
 いまはペンで書くことはすっかりなくなりましたし、ぼくの場合、それほど上手になったというわけでもなさそうです。活字書体(日本語総合書体)制作のうえで、役にたっているかどうかはわかりません。ただ、「ペン習字教育講座」で「書写」の基礎の基礎を学んだということは確かなことです。
posted by 今田欣一 at 09:17| 事始◇書写とレタリングと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年08月25日

[書写]書道基礎科講座から

 「ペン習字教育講座」の修了から2年あまり。それでも毛筆の使い方をやっておいたほうがいいのかなあと思いついて、「書道基礎科講座」に入学しました。

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●「書道基礎科講座」の「かな編」

 「書道基礎科講座」には「楷書編」「行書編」「草書編」とともに、「かな編」がありました。「かな編」の受講期間は3ヶ月で、課題も3回提出しました。

1期課題 単体、連綿、変体かなの学習(半紙1枚に清書)
2期課題 粘葉本和漢朗詠集、古今集高野切第三種の臨書(一つを選んで半紙1枚に清書)
3期課題 若山牧水の短歌(半紙1枚に清書)


 怠け者のぼくは、提出課題をこなすだけでアップアップだったのですが、この他にも多くの練習課題やら設問などが用意されており、より深く学ぼうとすれば、かなりのレベルまでできることになっているようです。

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●「書道専攻科講座」の「かな編」

 基礎科が修了してからすぐに「書道専攻科講座」の受講を申し込みました。「書道専攻科講座」では、「楷書編」「行書編」「草書編」「かな編」に「篆隷編」が加わります。
「書道専攻科講座」にも「かな編」がありました。教科書と学習指導書により5ヶ月間、学習を行いました。提出課題だけで各編5回と総括課題の計6回あり、各回の課題はそれぞれ正・副2枚を提出しなければなりませんでした。ぼくにはなかなかハードだったなあ。

1期課題 基本用筆と正しい連綿で半紙に書く
2期課題 臨書課題「蓬萊切」を半紙に清書する
3期課題 臨書課題「寸松庵色紙」を半紙に清書する
4期課題 貝原益軒の文章を画仙紙半切二分の一の大きさに体裁よく書く
5期課題 大伴家持の和歌を画仙紙半切に体裁よく書く
総括課題 1期課題をもう一度書く


 書道としての「かな編」の大きなポイントのひとつとして、連綿と変体がなの使用がありました。
 これを活字書体でやろうという試みは少なからずあったようですが、ことごとく失敗に終わっています。ただジョイントするだけならば簡単なことで、その程度ならばコンペでもよく出品されていますが、それでは作為的になってしまうようです。
 「かな」の場合には右に流れるのが自然なのですが、ジョイント方式だと「かな」の位置がまっすぐに並ぶだけなのです。それを無理にジョイントしようとすれば、かえって読みにくくなってしまいます。それでは単体の「かな」をプロポーショナルで並べればいいだけだと思うのです。ここが欧字とはちがうところです。
 また連綿させるうえでは、変体がなを使う必要があります。そうでないと、うまくつながらないことのほうが多いのです。連綿ということだけではなくて、どういう変体がなを使うかによって、文章全体のイメージが異なってくるということもあります。書写においては、変体がなの使用によって流れに変化をつけたりすることがあります。
 じつは、ぼくも連綿の活字書体化に挑戦しようとしたことがあります。『女子はがき用文 全』(小野鵞堂編書、博文館・吉川弘文館、1911年)をベースにしたものでした。単体の「かな」をジョイントさせるという発想ではなく、連綿の「かな」を合字として制作しようとしたものでした。

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●連綿体の試作書体

 これではかな書道の連綿には遠く及びません。力不足のために、中途半端なところで挫折してしまいました。つながっていることが連綿ではありません。見かけだけの連綿もどきをやってはいけないのではないかと。実用性はどうかという問題もありました。
 かくして、連綿はかな書道の領域として、ぼくはこれ以上踏み込むべきではないと思ったのでした。ぼくは……です、あくまでも。

 そういえば、「書道基礎科講座」でも「書道専攻科講座」でも、「連綿が不十分」と評価されていたことが何度もあったっけ。
posted by 今田欣一 at 09:16| 事始◇書写とレタリングと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年09月01日

[書写]カリグラフィー講座から

 第8回(1984年)と第9回(1986年)石井賞創作タイプフェイスコンテストは、ぼくにとって第一次低迷期とも言えます。あまりぱっとした書体を出品することができなかったのです。それでもこの2回のコンペでは、欧文部門で佳作に入選しています。
 応募したのは欧字を和字に近づけてデザインした作品です。私は欧字と和字とに造形的な共通性を見いだそうとしていました。和様の漢字があるのだから、和様の欧字(ローマ字)があってもいいのではないかと思っていたのです。佳作には入っているのですが納得のいくものではありませんでした。
 やはり最初からカリグラフィーの基礎的な手法を学ぶ必要があるとずっと感じていましたがそのままになっていました。

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●第9回(1986年)石井賞創作タイプフェイスコンテスト 欧文部門佳作

 1990年夏、ぼくはイギリスのオックスフォードで開催されたType90というイベントに参加しました。そこでふたつのワークショップに参加してみました。
 ひとつは、カリグラフィー(Calligraphy)〈1990年9月2日16:30-17:30〉でした。アメリカのジョージアンナ・グリーンウッド氏が講師です。教室には中央に大きなテーブルがあり、十人あまりの参加者が取り囲むようにすわっていました。講義はカリグラフィーにおける文字形象の特徴について、グリーンウッド氏による実演をまじえて説明されていました。
 もうひとつのワークショプが、ストーン・カッティング(Stonecutting)〈1990年9月3日11:00-12:00〉でした。講師はアメリカのジョン・ベンソン氏でした。まず教室で下書きの実演がありました。下書きは薄紙に平筆で描くカリグラフィーでした。ステムやカーブの部分は自然なストロークで描かれますが、セリフの部分などはかなりの技術が必要とされるようです。

 「カリグラフィー講座」を受講したのは、1991年頃だったと思います。当時は「日本カリグラフィー協会CLA」といっていたようですが、今は「日本カリグラフィースクール」(運営は株式会社カリグラフィー・ライフ・アソシエイション)になっているようです。

 「カリグラフィー講座」の教科書は「イタリック体」、「ブラックレター・ゴシック体」、「カッパープレート体」の3冊とガイドブックがあり、いろいろなペン先と、ペン軸2種、インク4色がセットになっていました。現在は、内容は同じで「本格入門コース」という講座名になっているようです。
 初級コースの講座の受講期間は6カ月でした。3書体それぞれに添削テストがあり、最後にまとめて認定テストを提出するシステムです。全部で10回の課題を提出することになっていました。

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1 「イタリック体」
添削テスト1 大文字、小文字、数文字ずつを指定の用紙に書く
添削テスト2 指定の文章を指定の用紙に書く
認定テスト 「バースデー・カード」を、レイアウトして書く


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2 「ブラックレター・ゴシック体」
添削テスト1 大文字、小文字、数文字ずつを指定の用紙に書く
添削テスト2 指定の文章を指定の用紙に書く
認定テスト 「クリスマス・カード」を、レイアウトして書く


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3 「カッパープレート体」
添削テスト1 大文字、小文字、数文字ずつを指定の用紙に書く
添削テスト2 指定の文章を指定の用紙に書く
添削テスト3 指定の文章を指定の用紙に書く
認定テスト 「ウエディング・カード」を、レイアウトして書く


 まずはカリグラフィーの基本ともいえるイタリック体からはじめます。十分に練習したのちに、添削テスト1、2を送付し、添削指導を受けます。ひきつづき、ブラックレター・ゴシック体の添削テスト1、2を提出します。カッパープレート体も同様に、添削テスト1、2、3を提出します。すべての添削テストが終了したら、3書体まとめて認定テストを提出します。これにより初級の修了証とともに認定証が発行されます。
 初級コースが修了したならば中級コース、上級コースへと進むことになっていたようです。中級コースは、美しい作品づくりには欠かせないテクニックや技法をマスターすることになります。上級コースでは「アンシャル体とハーフアンシャル体」「フラクチュア体」「ローマンキャピタル体とスモールレター」を学習したようです。

 ぼくはカラーインクやガッシュの特徴をいかして文字を書いたり、いろいろな彩色のテクニックを使ってカラフルで美しい作品を作ったりということには興味がありませんでした。なので、中級コースや上級コースには最初から進むつもりはありませんでした。……というのは「いいわけ」です。
 第12回(1992年)と第13回(1994年)石井賞創作タイプフェイスコンテストは、ぱっとしませんでした。ぼくにとって第二次低迷期とも言えます。もたもたしているうちに、「カリグラフィー講座」の認定テストを提出できないままになってしまいました。
 ローマ字は一日にして成らず……です。
posted by 今田欣一 at 07:30| 事始◇書写とレタリングと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年09月07日

[書写]書道専攻科講座から

 「書道専攻科講座」を受講していたころ、仕事では紅蘭細楷書と紅蘭細宋朝を担当したころにあたります。自宅では「第10回石井賞創作タイプフェイスコンテスト」への応募に向けての制作をしているころです。公私ともに、より深い毛筆書写の必要性を感じていたように思います。
 「書道専攻科講座」では、「楷書編」「行書編」「草書編」「かな編」に「篆隷編」が加わります。それぞれの教科書と学習指導書により、より深い学習を行うということでした。受講期間は24ヶ月です。課題の提出は、各編5回と総括課題の計6回+最終終了試験課題の合計31回。しかも、各回の課題はそれぞれ正・副2枚を提出しなければなりませんでした。
 なかなか「ごっつええ漢字」とはいきませんでしたが、とくに楷書、行書、隷書、の3書体は、活字書体の基本としても学習することは必須だということを再認識しました。
 その課題内容を簡単にまとめてみます。

一 楷書編

 「書道基礎科講座」では、欧陽詢の「九成宮醴泉銘」、褚遂良の「孟法師碑」、顔真卿の「麻姑仙壇記」などの臨書が中心でしたが、「書道専攻科講座」でも、北魏、初唐をはじめ、さらに多くの書風を理解し、臨書をすることから始まりました。

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1期課題 楷書の基本用筆を正しくして半紙に清書する
2期課題 臨書課題「高貞碑」を半紙に清書する
3期課題 臨書課題「雁塔聖教序」を半紙に清書する
4期課題 「論経書詩」を参考にして画仙紙半切二分の一の大きさに書く
5期課題 蘇東坡の詩を、楷書で画仙紙半切に書く
総括課題 1期課題をもう一度書く


二 行書編、草書編
 「書道基礎科講座」では、太宗皇帝の「晋祠銘」、趙子昂の「行書千字文」、王羲之の「蘭亭叙」から選んで臨書することなどでしたが、「書道専攻科講座」でも、筆が大きく旋回、躍動する「気脈」を会得することが説かれました。

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行書:
1期課題 行書の基本用筆を正しくして半紙に清書する
2期課題 臨書課題「集王聖教序」を半紙に清書する
3期課題 臨書課題「杜家立成雑書要略」を半紙に清書する
4期課題 「争坐位稿」を参考にして画仙紙半切二分の一の大きさに書く
5期課題 陸遊の詩を、行書で画仙紙半切に書く
総括課題 1期課題をもう一度書く
草書:
1期課題 草書の基本用筆を正しくして半紙に清書する
2期課題 臨書課題「十七帖」を半紙に清書する
3期課題 臨書課題「風信帖」を半紙に清書する
4期課題 「書譜」を参考にして画仙紙半切二分の一の大きさに書く
5期課題 杜荀鶴の詩を、草書で画仙紙半切に書く
総括課題 1期課題をもう一度書く


 草書も「書道基礎科講座」にありましたが、「書道専攻科講座」にもあります。字形に変化が多いし、類似の字形が多くあるので、文字を正しく学ばなければなりませんでした。


三 隷書編、篆書編

 隷書は、看板、石碑、表札などに使用されていますが、あまり一般的なものではありません。ですから「書道基礎科講座」にはなく、「書道専攻科講座」でやっと登場します。楷書と違った筆法は、活字書体のゴシック体に通じることがあると思い、ぜひ学習したいと思っていました。「書道専攻科講座」は隷書があったからこそ受講したようなものです。

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1期課題 隷書の基本用筆を正しくして半紙に書く
2期課題 臨書課題「西狭頌」を半紙に清書する
3期課題 「曹全碑」を参考にして画仙紙半切二分の一の大きさに書く
4期課題 篆書の基本用筆を正しくして半紙に書く
5期課題 課題の語句を、隷書(篆書)で画仙紙半切に書く
総括課題 1期課題をもう一度書く


 篆書は、4期課題の「篆書の基本用筆を正しくして半紙に書く」だけで、それほど深くは学びません。篆刻入門講座で、少し詳しく学習することになります。
posted by 今田欣一 at 16:03| 事始◇書写とレタリングと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする