2016年07月30日

オックスフォードの思い出1 書写と彫刻

(この記事は1990年に書いたものを掲載しています。英語がさっぱりわからないので、以下の記述には間違いがあるかもしれません。悪しからず)

コーパス・クリスティ(Corpus Christi)
最初で最後の海外出張は1990年9月のこと、目的地はイギリスのオックスフォードである。AtypIの主催するType90という国際的なイベントである。英語はほとんど話せないというのに…。(なお今年もType16として、ポーランドのワルシャワで開催されるそうだ)

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コーパス・クリスティ(Corpus Christi)ではふたつのワークショップに参加した。カリグラフィ(Calligraphy)とストーン・カッティング(Stonecutting)とである。通訳なしの英語はきつかったが、見ているだけでも通じるものがあった。

カリグラフィ(Calligraphy)
1990年9月2日16:30-17:30

アメリカのジョージアンナ・グリーンウッド氏が講師である。彼女は1936年にオハイオ州コロンブスで生まれ、1960年に学士号を取得した。のちにリード・カレッジ/ポートランド博物館アート学校に通ってカリグラフィを勉強した。フリーのカリグラファーであり教師でもある。
教室には中央に大きなテーブルがあり、10人あまりの参加者が取り囲むように坐っている。講義の冒頭で、参加者がひとりひとり自己紹介をはじめた。これには心臓がとまるほどの思いがした。ぼくのほかに日本人がいなかったのは幸いだった。しどろもどろながら、なんとかその場を切り抜けた次第である。
講義はカリグラフィにおける文字形象の特徴について、グリーンウッド氏による実演をまじえて説明されていた。さらにはカリグラファーとレタリング・アーティストの教育、カリグラフィと活字との関係などについても言及されたようである。

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ストーン・カッティング(Stonecutting)
1990年9月3日11:00-12:00

講師はアメリカのジョン・ベンソン氏であった。彼は1961年にロードアイランドデザイン学校(RISD)の彫刻課程を卒業している。ジョン・F・ケネディ記念碑の碑文彫刻や、国立美術館・東ビル、スミソニアン学術協会レンウィック・ビル、ボストン市庁舎、テキサス美術館などの建築碑文を設計・施行している。
まず室内では下書きの実演があった。下書きは薄紙に平筆で描くカリグラフィであった。ステムやカーブの部分は自然なストロークで描かれるが、セリフの部分などはかなりの技術が必要とされるようである。
そののち室外に出て、石彫の実演となる。ベンソン氏は鑿を鎚でたたきながら、なにやら説明する。石の粉が飛び散るので、参加者は遠巻きにして見学している。しだいに石に彫られた文字があらわれていく。
posted by 今田欣一 at 07:52| 文字する時間 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする