2014年03月23日

初号活字をつくろう! March 2014

日時: 2014年3月23日(日) 13時−15時
場所: 新宿区榎町地域センター 小会議室
内容: 初号活字をつくろう! 「貘1973」制作プロジェクト

◎「貘ライト」から「貘ボールド」へ
「貘1973」のもともとのウエイトは「ライト(細)」だった。これを「貘ライト」ということにする。このウエイトでは、活字書体制作の経験がない人にとっては難しいようだ。まだ始まったばかりなので、今ならウエイトの変更に対応できる。そこで、「貘1973」制作プロジェクトでは、ボールド(太)のウエイト、「貘ボールド」を先行して制作することにした。「貘ライト」は保留にしておく。

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◎ まずは4字を初号活字にしてみよう
ほとんどのメンバーが活字書体制作の経験がない。しかもすべて手作業でやってみようとしている。宿題としてやってくるにしても、月に1日、2時間だけのミーティングのなかでは簡単にできるというものではない。
そこで、「貘ボールド」で「謹賀新年」の4文字を制作し、なんらかの方法で初号活字にしてみようということになった。

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参考:
1 機械式活字父型・母型彫刻法(通称ベントン彫刻)
朗文堂 アダナ・プレス倶楽部の特別企画で、2008年秋に「実践活字母型彫刻」および「実践活字鋳造」が開催された。真映社・安形製作所・築地活字の協力のもとに、活字原図製作、活字パターン製造、ベントン型彫刻機による五号活字母型の彫刻を体験・見学するという企画であった。
1 活字原図製作(体験)と活字パターン製造(依頼)
2 ベントン型彫刻機による五号活字母型の彫刻(体験)
3 活字鋳造を依頼(見学)
現在では技術者がいなくなってしまったので、この方法での活字父型・母型彫刻はできなくなってしまったそうだ。

2 CAD(Computer Aided Design)方式の採用による活字母型製造法
CAD システムを駆使した日星鋳字行の活字母型製造法は、台湾・台北市にある活字版製造所、日星鋳字行代表の張介冠さんが取り組んでいる、現代のテクノロジー を採用したあたらしい活字母型の製造方法である。
朗文堂 アダナ・プレス倶楽部の活版カレッジでは、2012年秋に、その新しい技術を使った参加者オリジナルの初号活字の母型製作と鋳造活字の製造を体験されている。
1 活版カレッジ台湾旅行 新活字母型製造法を日星鋳字行でみる
2 台湾の活版印刷と活字鋳造 日星鋳字行+台湾グルメ、圓山大飯店、台湾夜市、飲茶

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「貘1973 プロジェクト」では、当初この方法での可能性をさぐっていた。しかしながら、コスト面などで実現までの道のりは遠いものであった。

3 3Dプリンターによる樹脂活字製造法
これまで記してきた方法はいずれも鉛活字だったが、父型、母型という概念から脱却し、活字の素材さえ変えてしまった新発想の活字が見つかった。グラフィック社の『デザインのひきだし』という雑誌の3Dプリンター特集記事のなかの企画で、実際に製作された3Dプリンターによる樹脂活字である。

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3Dプリントのオンラインサービスを行なっているインターカルチャーに依頼し、ABSライクという素材で出力している。この素材だと1mm以下の太さでは出力できないし、耐久性もまだ未知数だとのこと。ただ、サイズは正確で、印刷実験の結果も良好なので、試してみる価値はありそうだ。
posted by 今田欣一 at 19:59| ワークショップへようこそ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする