2018年06月05日

[札幌の虹]札幌2018 開拓

札幌駅のすぐ近くにあるイメージナビ株式会社を訪ねた。

S20180606a.jpg

イメージナビ株式会社は、デジタル素材総合販売サイトdesignpocketを運営しており、欣喜堂書体のダウンロード販売を委託して、今年で10年目になる。日頃はメールでやり取りをしていて、それで特に問題はないが、実際に担当している方に直接面談することも必要なことだ。

近代の書体について、欣喜堂ではつぎの三系列で試作している。
【第一系列】「日本語書体三傑」に含まれる。国名の漢字表記を書体名にしている。
美華(近代明朝体)/伯林(呉竹体)/倫敦(安竹体)
【第二系列】「日本語書体十二撰」に含まれる。五節句を書体名にしている。
上巳(近代明朝体)/端午(呉竹体)
【第三系列】「ほしくずやコレクション」
白澤明朝体/白澤呉竹体/白澤安竹体

第一系列、第二系列に対して第三系列をどう位置付けするかを考えた時、白澤明朝体は、当初参考にしていた東京築地活版製造所の五号明朝活字ではなく、例えば日活明朝体のような現代的な造形のほうが差別化できていいのではないかと思うようになってきた。

大通公園を抜けて札幌市役所へ向かう。札幌市役所には札幌の礎を築いた開拓判官、島義勇(しまよしたけ)の銅像があるという。受付でどこにあるか尋ねる。「それでしたら、こちらにあります」と教えてくれた。なんと玄関フロアのすぐ右手にあった。聞くまでもなかったのだ。

S20180606b.jpg

河 水 遠 流 山 峙 隅   河水遠くに流れて山隅にそばだつ
平 原 千 里 地 膏 腴   平原千里地は膏腴(こうゆ)
四 通 八 達 宜 開 府   四通八達宜しく府を開くべし
他 日 五 州 第 一 都   他日五州第一の都

銅像の下のプレートにはこのような漢詩が記されている。札幌に入った島義勇が札幌・円山のコタンベツの丘に登り、この地に本府を造ろうと決意した時に詠んだ詩である。情熱を持って実行に着手しようとする熱意が伝わってくるようである。

再び市街に出る。5月というのにすごく寒い。札幌観光の定番中の定番、札幌市時計台(旧札幌農学校演武場)へ。

Sapporo2018_04.jpg

Sapporo2018_05.jpg

赤レンガ庁舎(北海道庁旧本庁舎)を見学。多くの見学者が訪れていた。

Sapporo2018_06.jpg

Sapporo2018_07.jpg

最後に、北海道大学総合博物館を見学する。

Sapporo2018_08.jpg

Sapporo2018_09.jpg


20代の頃に購入して以来、30年以上経っても時折ひっぱりだしては眺めている1冊の書物があった。『レタリング 上手な字を書く最短コース』(谷欣伍著、アトリエ出版社、1982年)である。

Sapporo2018_10.jpg

鈴木勉さんのチームで読書会をしていた。読書会といっても、メンバーそれぞれが推薦した本を買って読んでみるというものだけだったが、鈴木さんが薦めてくれたのがこの本だったのである。
著者は、株式会社工画堂スタジオ社長で、東京学芸大学グラフィックデザイン室で教鞭をとられていた谷欣伍氏。『別冊アトリエNo.120』(1975秋号)の特集を保存版として出版したものである。
タイトルは「レタリング」となっているが、理論的に活字書体を分析されているので、活字書体設計としてもたいへん役に立つ書物である。

翌日は、北海道開拓の村へ行く。

Sapporo2018_16.jpg

明治初期から昭和初期までの北海道各地の歴史的建造物を移築復元し再現した野外博物館である。

S20180606c.jpg

Sapporo2018_11.jpg

Sapporo2018_12.jpg

Sapporo2018_13.jpg

Sapporo2018_14.jpg

Sapporo2018_15.jpg

文化の流れを示す建造物を保存し後世に永く伝えることを目的に1983年に開村された。




posted by 今田欣一 at 20:27| 札幌の虹 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする