2017年02月08日

ほしくずや@ ときわぎの物語

札幌市東区に本社のある株式会社テオンは看板や広告などのソフトウエアやフォントシステムを手がけている会社だ。10年ほど前に、活字書体の設計ということではないが、ある仕事に協力したことがある。
そのときに「テオン明朝」「テオンゴシック」「テオンアンチック」(仮称)と名付けた3書体を試作した。漢字の書体見本字種12文字を試作しただけで、もちろん実際に商品化するということにはならなかった。


これとは別に、各社の漢字書体に対応する和字書体、「ときわぎロマンチック」「ときわぎゴチック」「ときわぎアンチック」を制作しようと密かに思っていた。それに加えて「ときわぎクラシック」を加えた4ファミリーという構想である。
「ときわぎロマンチック」の参考にしたのは、『右門捕物帖全集 第四巻』(佐々木味津三著、鱒書房、1956年)の本文に使用されている、力のある和字書体である。復刻ではなく、これを参考にしながら新しく画き起こした。

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「ときわぎロマンチックW3」は本文用和字である。漢字書体は各社の本文用近代明朝体と混植する。1950年代に印刷された金属活字にみられる力強くしなやかな雰囲気を醸し出すことを目標にして制作している。
「ときわぎ」(常磐木)とは、松や杉などのように一年中、葉が緑色の木、常緑樹のことである。末永く使われるように、丁寧に作り上げたい書体なのだ。

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近代明朝体と組み合わせる和字(ひらがな・カタカナ)書体「ときわぎロマンチック」のイメージに合わせて、「ときわぎゴチック」と「ときわぎアンチック」、「ときわぎクラシック」も制作した。
漢字のゴシック体と組み合わされる和字書体が「ときわぎゴシック」である。「ときわぎゴチックW6」は、小見出し用の和字書体である。漢字書体は各社のゴシック体と混植する。「ときわぎアンチックW6」は、小見出し用の和字書体である。漢字書体のアンチック体をどのメーカーも作りそうにもないので、「ときわぎアンチック」は当面、漢字書体は各社のゴシック体と混植する。「ときわぎクラシック」は、混植できる漢字書体の宋朝体が少ないので、当面はペンディングとしたい。「ときわぎロマンチックW3」「ときわぎアンチックW6」「ときわぎゴチックW6」の3書体は、2015年5月9日からDL marketで発売している。
posted by 今田欣一 at 17:29| スターダスト・メモリー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする